【感想】タリーと私の秘密の時間(2018年)

映画感想

タリーと私の秘密の時間(原題:Tully)

ポスター画像

あらすじ

仕事に家事に育児にと何でも完璧にこなしてきたマーロだったが、3人目の子どもが生まれて疲れ果ててしまう。そんなマーロのもとに、夜だけのベビーシッターとしてタリーという若い女性がやってくる。自由奔放でイマドキな女子のタリーだったが、仕事は完璧で、悩みも解決してくれ、マーロはそんなタリーと絆を深めることで次第に元の輝きを取り戻していく。タリーは夜明け前には必ず帰ってしまい、自分の身の上を語らないのだが……。(映画.comから)

スタッフ・キャスト

スタッフ
監督 ジェイソン・ライトマン
製作 メイソン・ノビック、ディアブロ・コーディ、シャーリーズ・セロン、ベス・コノ、A・J・ディックス、ヘレン・エスタブルック、ジェイソン・ライトマン
製作総指揮 ジェイソン・クロス、アンディ・ポラック、ポール・テニソン、デイル・ウェルズ、スタン・トーマス、ロン・マクレオド、ジェイソン・ブルーメンフェルド
脚本 ディアブロ・コーディ
撮影 エリック・スティールバーグ
美術 アナスタシア・マサロ
衣装 アイーシャ・リー
編集 ステファン・グルーブ
音楽 ロブ・シモンセン
音楽監修 トリシア・ハローラン

キャスト
シャーリーズ・セロン:マーロ
マッケンジー・デイビス:タリー
マーク・デュプラス:クレイグ
ロン・リビングストン:ドリュー
アッシャー・マイルズ・フォーリカ:ジョナ
リア・フランクランド:サラ

予告編

感想・レビュー

ジェイソン・ライトマン監督の映画は観る主義なので、週末に大阪ステーションシティシネマにて鑑賞。いつもは難波で映画を見ることが多いのだけど、大阪では大阪ステーションシティシネマでしか公開されてないということで、自分としては珍しい映画館に。単館系の映画館ならわかるんだけど何故ここだけ??関西だと兵庫県だけ上映館が多いのは何故に。

良質なヒューマンドラマを撮らせるとハズレなしということで有名なライトマン監督ですが、『ヤング≒アダルト』でのジェイソン・ライトマン監督とシャーリーズ・セロンのタッグが再びということで、期待は高まりまくりで。

さて、内容はというと、序盤はマーロ(シャーリーズ・セロン)のワンオペ育児模様が描かれるのですが、この辺の描写が畳み掛けるようでなかなかにキツイ。中でも、飲み物がこぼれて濡れたTシャツを脱ぐシーンはハイライトで、これ以上はムリという限界感が溢れ出てました。ストレスで激太りして虚ろな目をしてるセロン姐さんは見てるのも辛いレベル。

中盤からは、ベビーシッターのタリーを雇うことでマーロの負担が軽減、一転してハッピームードに転じていきます。娘とカラオケしてるシーンでは、元気になったマーロを見て旦那も兄も嬉しそうでほっこり。序盤の惨状を見ていただけに、これがずっと続けばいいなあと思ってしますんですが、そういうわけにもいかないのが悲しいところで。

そして終盤では、タリーが何者なのかがだんだんと明らかになるのですが、正直なところ、途中で察しがついてしまう人も多いような気がします。自分は多分そういうことなのかなと思って途中から見てました。映画好きの人なら『ファイト・クラブ』的な仕掛けといえばわかるはず。まあ、その仕掛け自体は作品の本質ではないと思うので、伏線とかをあまり気にするものでもないかも。

ヤング≒アダルト』では、大人になりきれない女性が大人にならないまま自分を肯定したのに対して、こちらは、いつの間にか大人になってしまった現実を認めて進んでいくというか。”20代は最高よ、でもゴミ収集車みたいにすぐ30代がやってくる”っていうセリフからマーロの気持ちが刺さるなあと。

評価

管理人の評価:★★★★(4.0/5.0)

ライトマン監督らしい良質なヒューマンドラマ。直接的なつながりこそないのだけれど、どうせなら『ヤング≒アダルト』を観てから鑑賞するとより楽しめるような気がします。良作。

予告編で「総ての女性に捧ぐ」なんてキャッチフレーズが出てきたんだけど、女性はもちろんのこと、自分のような男性こそ観た方がいい作品。子育ての大変さがよくわかるのだけど、説教臭さはないので安心。自分はもとより子育てに協力的な夫(嫁は募集中です)を目指していますが、本作を観てその気持ちが強くなりましたよ。世の男性は「おれがタリーだ!」と言えるよう頑張りましょう。

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コメント

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