ヘレディタリー 継承(感想・レビュー・ネタバレ)

ヘレディタリー 継承(感想・レビュー・ネタバレ)

ヘレディタリー 継承(原題:Hereditary)

ポスター画像

あらすじ

祖母エレンが亡くなったグラハム家。過去のある出来事により、母に対して愛憎交じりの感情を持ってた娘のアニーも、夫、2人の子どもたちとともに淡々と葬儀を執り行った。祖母が亡くなった喪失感を乗り越えようとするグラハム家に奇妙な出来事が頻発。最悪な事態に陥った一家は修復不能なまでに崩壊してしまうが、亡くなったエレンの遺品が収められた箱に「私を憎まないで」と書かれたメモが挟まれていた。(映画.comから)

スタッフ

監督・脚本 アリ・アスター
製作 ケビン・フレイクス、ラース・クヌードセン、バディ・パトリック
製作総指揮 ライアン・クレストン、ジョナサン・ガードナー、トニ・コレット、ガブリエル・バーン
撮影 パベウ・ポゴジェルスキ
美術 グレイス・ユン
衣装 オルガ・ミル
編集 ジェニファー・レイムルシアン・ジョンソン
音楽 コリン・ステットソン
音楽監修 ジョー・ラッジ

キャスト

トニ・コレット:アニー・グラハム
アレックス・ウルフ:ピーター・グラハム
ミリー・シャピロ:チャーリー・グラハム
ガブリエル・バーン:スティーブ・グラハム
アン・ダウド:ジョーン

予告編

感想・レビュー(ネタバレあり)

2018年は評価の高いホラー映画が多かったけれど、ついに真打ちが登場みたいな前評判の高さから期待していた本作。予告編を見ただけでも娘役の不気味さが半端なくて、これは本当に怖いやつっぽいぞ!ということで、TOHOシネマズ難波で観賞してきました。

内容を乱暴に説明すると、悪魔崇拝をしていたヤバい祖母が亡くなって、祖母の仕組んでいたことによって息子が悪魔の依代にされてしまうといったような。その途中で不気味だった娘は死亡→息子に憑依して悪魔と一体化、母親は絶叫しまくり→天井張り付きからの連続頭突き、父親は焼死。未見の人には何を言ってるかわからないかもしれないが、概ねそんな感じ。

確かに前評判の通り、恐怖演出は同年公開のホラー映画の中でもずば抜けている。娘役の表情や行動、喉を鳴らす音だけでも相当に不気味で、絶対にこいつが家族に死をもたらすんだろうな…とか予想していたら、序盤の終わりくらいで真っ先に娘が死亡。しかも死に方が猛スピードの車から顔を出して電柱に衝突、首が吹っ飛ぶという衝撃的な展開。これにはかなり意表を突かれたし、車を運転してた息子の言葉にできないくらいのいたたまれない空気や、娘の死体を見て絶叫する母親、翌朝まで路上に転がっている娘の首など、この一連の描写は完璧で文句の付け所がない。

中盤はホラーというよりは嫌な空気の流れる家族映画っぽくなってくるのも面白いが、やはり印象に残るのは何が何だかわからない怒涛のラスト。途中(最初?)から様子のおかしかった母親が完全におかしくなって暴走するシーンには、もはや恐怖を通り越して笑い出しそうになる。天井に張り付いている様は忍者のごとく、天井への連続頭突きはまるでマキシマム・ザ・ホルモン。そのままセルフ首切りで死亡し、首無し死体がワイヤーアクションみたいにスイーっと浮かんで動くのはシュールすぎてリアクションに困る。

最終的にはエクソシストみたいに悪魔オチなのだけど、日本人の宗教観的には悪魔は馴染みが薄く、恐怖の対象になりずらいのが少し残念。日本人には霊的なものの方がウケが良く、正直なところ正体がわかるまでの方が恐怖感は圧倒的に強い。それは置いておいたとしても、ラストシーンは完全にバッドエンドなのになぜかハッピーな空気が流れるのは斬新。息子に憑依して降臨した悪魔が全裸のおっさん信者に囲まれてるのを見ると拍手したい気持ちになる。そのままJoni Mitchellの名曲「Both Sides, Now」が流れて爽やかに終わるのも、その祝祭的な雰囲気を助長してるような。なんかわからんがすごいものを見たな、といったような感じ。

評価

管理人の評価:★★★★(4.0/5.0)

ホラー映画としても相当に面白いが、それ以外にも気になる要素がありすぎてお腹いっぱいの怪作。観た後は他の人と語り合いたくなること間違いなし。MVPは娘役かと思いきや、絶叫しまくりの顔が一番怖いと評判の母親役、トニ・コレット。リトル・ミス・サンシャインの良識派のお母さんのイメージが強かったけれど、新しい一面を見れました。

 

↓母親役のトニ・コレットが出演する家族映画。これは傑作。

↓ヘッドバンキングといえばマキシマム・ザ・ホルモン。高校生のときにみんな聴いてた。

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