【感想】クワイエット・プレイス(2018年)

映画感想

クワイエット・プレイス(原題:A Quiet Place)

ポスター画像

あらすじ

音に反応して人間を襲う「何か」によって人類が滅亡の危機に瀕した世界で、「決して音を立ててはいけない」というルールを守り、生き延びている家族がいた。彼らは会話に手話を使い、歩くときは裸足で、道には砂を敷き詰め、静寂とともに暮らしていた。しかし、そんな一家を想像を絶する恐怖が襲う。(映画.comから)

スタッフ・キャスト

スタッフ
監督 ジョン・クラシンスキー
製作 マイケル・ベイ、アンドリュー・フォーム、ブラッドリー・フラー
製作総指揮 ジョン・クラシンスキー
脚本 ブライアン・ウッズ、スコット・ベック、ジョン・クラシンスキー
撮影 シャルロッテ・ブルース・クリステンセン
美術 ジェフリー・ビークロフト
編集 クリストファー・テレフセン
音楽 マルコ・ベルトラミ

キャスト
エミリー・ブラント:エヴリン
ジョン・クラシンスキー:リー
ミリセント・シモンズ:リーガン
ノア・ジュプ:マーカス
ケイド・ウッドワード

予告編

感想・レビュー

ホラー映画ってあまり積極的には観ていないのですが、本作に関しては絶対に劇場で観た方が面白いやつだ!と。ちょうど映画館の料金が安くなるサービスデーが仕事のない日だったので、『運命は踊る』を観た後に、TOHOシネマズ梅田でハシゴ観賞してきました。

主演はエミリー・ブラントと、監督も務めるジョン・クラシンスキーで、実はこの二人本当の夫婦だというから驚き。聾の娘役のミリセント・シモンズは『ワンダーストラック』での活躍が記憶に新しい、本当に聴覚障害を持った子役女優だったりする。今後もこういう役柄ではリアルな演技で引っ張りだこになるかも。どことなくタランティーノ監督と顔が似ているのも映画ファンからするとたまらない(何が?)。

さて内容はというと、事前のイメージだと、”音を立てたら即死”っていうキャッチコピーから、シャマラン監督の『ヴィレッジ』みたいにある種のルールによって緊張感を作るタイプの雰囲気ホラーに『ドント・ブリーズ』の要素をプラスした感じの映画かと思ったら、予想外にがっつりモンスターが出てきちゃって、ホラーというよりはSFスリラーみたいな。

ストーリーにはご都合主義的な部分もあったりはするんだけど、モンスターの正体や世界の状況を詳細に説明しないことで、解釈を観客に委ねている部分が大きいのは正解だと思ったり。あまり細かい設定を出すとツッコミどころが出てくるので、90分という時間で緊張感を絶やさないためには最良の選択だったと思います。

ちなみに、割と早い段階でモンスターが登場するので、怖いという感じはあまりなくて、緊張感を楽しむのが正しい観賞方かと。個人的には、足音の鳴らないように通り道に砂を撒いてたりするのが好きでした。まあ、滝や川の近くなら周囲の音が大きいので小さな音は大丈夫とかいう設定を作るなら、その近くに移住しろよっていう気もするんですけどね。とにかく、細かいことは気にせず自分なりの理由をつけて納得するのが吉です!

一応、家族モノでもあるのだけど、音を出せない設定から会話があまりできない関係上、そんなに深いものではないかな。あくまで作品のニュアンス程度という印象。あと、ラストの”俺たちの戦いはこれからだ!”的なオープンエンドは、エミリー・ブラントの銃のリロード音が気持ちよく響いてけっこう好きだったりします。

ここからは内容とは関係がない個人的なことなのですが、この作品は、観ている側もじっと息を殺して来るべき瞬間を待つべき映画なのにも関わらず、自分の場合は隣に座っていた人のポップコーンを漁る音が気になってイライラしてしまいました。なので、自分のような神経質な人間は、平日のレイトショーとか人の少ないときに観るのを強くお勧めします。サービスデーの夕方は最悪の環境でした。。。

評価

管理人の評価:★★★☆(3.5/5.0)

ホラー映画として観るならちょっと期待はずれになるかもしれませんが、SFスリラーとして考えると全然アリな作品。大音量の劇場で観た方が面白いのは間違い無いと思うのだけれど、自分の場合のように静かな場面でボリボリとポップコーンを食べる情緒のない人間が隣に座っていたりすると、却ってストレスがたまるかもしれません。くれぐれもお気をつけて。

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