【感想】運命は踊る(2018年)

【感想】運命は踊る(2018年)

運命は踊る(原題:Foxtrot)

ポスター画像

あらすじ

テルアビブのアパートで暮らすミハエルとダフナ夫妻のもとに、軍の役人が息子ヨナタンの戦死を知らせにやってくる。ダフナはショックのあまり気を失い、ミハエルは平静を装いながらも役人の対応にいら立ちを覚える。やがて、戦死は誤報だったことが判明。ミハエルは怒りを爆発させ、息子を呼び戻すよう要求する。一方、ヨナタンは戦う相手のいない前哨基地の検問所で、どこか間延びした時間を過ごしていた。ある日、ヨナタンは若者たちの乗る車を取り調べするが……。(映画.comから)

スタッフ・キャスト

スタッフ
監督 サミュエル・マオス
製作 ミヒャエル・ベバー、ビオラ・フーゲン、エイタン・マンスーリ、チェドミール・コラール、マルク・バシェ
脚本 サミュエル・マオス
撮影 ジオラ・ビヤック
美術 アラド・サワット
衣装 ヒラ・バルギエル
編集 アリック・レイボビッチ、ガイ・ネメシュ
音楽 オフィル・レイボビッチ、アミト・ポツナンスキー

キャスト
リオル・アシュケナージ:ミハエル
サラ・アドラー:ダフナ
ヨナタン・シライ:ヨナタン
ゲフェン・バルカイ:軍の司令官
デケル・アディン:缶を転がす兵士
シャウル・アミール:ヘッドフォンの兵士
イタイ・エクスロード:踊る兵士
ダニー・イッセルレス:軍将校
イタマル・ロッチルド:軍のラビ
ロイ・ミレル:軍医
アリエ・シェルネル:上級将校
ユダ・アルマゴル:アヴィグドル
シラ・ハース:アルマ
カリン・ウゴウスキー:ミハエルの母

予告編

感想・レビュー

予告編を見ただけでなんだかげっそりしそうな空気が漂っていた本作なのですが、いろいろ賞を獲っている映画に弱いということで、料金の安いサービスデーにテアトル梅田にて観賞してきました。観終えたあとにぐったりしているのが目に見えていたので、エンタメ色の強そうな『クワイエット・プレイス』とハシゴすることでバランスを取ろうとしたのは結果として正解でしたよ。

本作はイスラエルの名匠サミュエル・マオス監督の作品ということなのですが、正直なところマオス監督の作品どころかイスラエルの映画自体観たことがないので、観る前は作品の感じが掴めなくて。出演俳優が誰もわからないというのも、これだけ映画を観た今となっては珍しいことなので偏見のない新鮮な気持ちで観れるのが少しだけ嬉しかったり。

さて内容はというと、運命というにはいささか不条理すぎる展開と、絵画的とも言える独特なカメラワークで圧倒される。正直、見終えた時の感想としては「おれは一体何を見せられていたんだ」みたいな感じで、終始翻弄されていたような気がします。

ストーリー展開は大きく3つのパートに分かれていて、息子の戦死の誤報を聞かされる父親ミハエルを中心としたパート、戦地での息子ヨナタンを描いたパート、その後の息子の喪に服す両親を描いたパート。3つのパートごとに時間や場所は異なるんだけど、全体を通して台詞は最小限で、息苦しさはずっと続く感じ。中でもヨナタンのパートは群を抜いて息苦しい。比較的安全な国境付近とはいえ戦場特有の緊張感が続き、ヨナタン編ラストの展開はげんなりどころの騒ぎではない。ラストの両親のパートでは初めて母親のダフナに焦点が当たり、本作で唯一の微かながらも温かみを感じられる。そこでちょっと気持ちを持ち直せたと思いきや、わざわざ非情なラストシーンを見せつけられる。まったくもう。

結末に関して監督は、”因果応報”だとか、”ミハエルは、息子を救えるという思い上がりゆえに、罰せられるのです” というようなことをインタビューで言っていて、運命なんてたまったものじゃないなと。すごく意地悪な監督。

評価

管理人の評価:★★★(3.0/5.0)

いい映画かどうかと問われれば、いい映画なのはまず間違いない。ただ自分は2回目は観たくないかな。ということでこんな評価に。ミヒャエル・ハネケ監督の作品もそうだが、自分は意地悪すぎる作品は苦手らしい。観賞する際は救いのない展開を覚悟して臨むのが吉。

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