クリード 炎の宿敵(感想・評価・レビュー・ネタバレ)

映画感想

クリード 炎の宿敵(原題:Creed II)

ポスター画像

あらすじ

ロッキーの指導の下、世界チャンピオンに上り詰めたアドニスは、かつて父アポロの命を奪ったイワン・ドラゴの息子ヴィクターと対戦することになる。ヴィクターの反則行為により試合には勝利したものの、納得のいく勝利を飾ることができなかったアドニスは、心身ともに不調に陥ってしまう。やがて婚約者のビアンカが出産して父親になったアドニスは、ロッキーから父親という存在の大切さを諭され、しばらく一線から遠のくことに。しかし、「ボクシングこそが自分そのもの」と気づいたアドニスは、ヴィクターとの再戦を決意する。(映画.comから)

スタッフ

監督 スティーブン・ケイプル・Jr.
製作 シルベスター・スタローン、ケビン・キング・テンプルトン、チャールズ・ウィンクラー、ウィリアム・チャートフ、デビッド・ウィンクラー、アーウィン・ウィンクラー
製作総指揮 ライアン・クーグラー、マイケル・B・ジョーダン、ガイ・リーデル
脚本 シルベスター・スタローン、ジュエル・テイラー
撮影 クレイマー・モーゲンソー
音楽 ルドウィグ・ゴランソン

キャスト

マイケル・B・ジョーダン:アドニス・クリード
シルベスター・スタローン:ロッキー・バルボア
テッサ・トンプソン:ビアンカ・テイラー
フィリシア・ラシャド:メアリー・アン・クリード
ドルフ・ラングレン:イワン・ドラゴ
フロリアン・“ビッグ・ナスティ”・ムンテアヌ:ヴィクター・ドラゴ
ウッド・ハリス:トニー・“リトル・デューク”・バートン
アンドレ・ウォード:ダニー・“スタントマン”・ウィーラー
マイロ・ビンティ:ミリア
ブリジット・ニールセンル:ミドラ・ドラゴ

予告編

感想・レビュー(ネタバレあり)

ロッキーシリーズの正統な続編であるクリードの第2作目。前作でやりきった感があったのでどうなるかと思っていたのだけど、評判も良さそうということで『アリー スター誕生』とハシゴで観賞してきました。

あらすじを見ればベタすぎる展開なのは一目瞭然なのだけど、事実内容としては、これまでのロッキーシリーズとやってることはなんら変わらないというか、むしろこれまで(特にロッキー2,3,4)の要素を盛り込んで、今っぽく作り直したような印象。

具体的には、ロッキー4は話が大きく関わっているので言わずもがなですが、一度ボコボコにされた後に鍛え直して再戦という展開はロッキー3を彷彿とさせるし、反則で試合に勝った後のマスコミなんかはロッキー2の時のアポロを思い出したり。個人的に一番好きだったのは、試合の入場時にアポロみたいに過剰なパフォーマンスをするという自分から負けフラグを立てていくスタイルだったりします。

こういうオマージュを入れまくるスタイル(スターウォーズのエピソード7とかもそう)はあまり好きではなくて、これだけだと正直ダメな映画な気もしてしまうのですが、結局のところお決まりの展開でもアツくなってしまうのがすごいなあと。王道のすごさを改めて実感した限り。

俳優としては、前作だと満場一致でスタローンがMVPだと思うのですが、今作は圧倒的にドルフ・ラングレンで、ドラゴ親子の描写は本当に素晴らしくて。登場時間こそそこまで多くは無いもののラングレンの存在感は圧倒的だし、最初の冷酷なだけの印象から展開が進むに連れて人間味を感じさていくのが上手い。ベストシーンは、政治家たちに呼ばれた晩餐会と、試合でタオルを投げ入れる場面かなと。車で後ろから追いかける練習が、ラストで親子一緒に走るようになってるのも最高。本作では敵役である彼らにとっても親子の絆や愛があって、それをあの少ない場面で表現するのはさすがの一言。

逆にアドニス夫婦の描写に関しては、ちょっと冗長だったかなと。子供が出来たり、ボコボコにされて落ち込んだりとか、尺を使った割には普通なのでもう少しコンパクトにまとめて欲しかった気がします。ロッキーが絡む場面はいいのだけど、夫婦だけの場面は個人的に退屈だったのが残念。

評価

管理人の評価:★★★★(4.0/5.0)

前作を観て面白かったという人は迷わず観るべし。敵役のドラゴ親子によって作品により深みが出て完全に前作越え。前作は敵役のチャンピオンがちょっと地味だったからなあ。前作で消化不良だったロッキー親子の物語が今作で前進したのも高評価。次作こそ本当の意味でアドニスの物語を期待したい。

コメント

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