【感想】ファントム・スレッド(2018年)

映画感想

ファントム・スレッド

ポスター画像

あらすじ

1950年代のロンドンで活躍するオートクチュールの仕立て屋レイノルズ・ウッドコックは、英国ファッション界の中心的存在として社交界から脚光を浴びていた。ウェイトレスのアルマとの運命的な出会いを果たしたレイノルズは、アルマをミューズとしてファッションの世界へと迎え入れる。しかし、アルマの存在がレイノルズの整然とした完璧な日常が変化をもたらしていく。(映画.comから)

スタッフ・キャスト

監督 ポール・トーマス・アンダーソン
製作 ジョアン・セラー、ポール・トーマス・アンダーソン、ミーガン・エリソン、ダニエル・ルピ

キャスト
ダニエル・デイ=ルイス:レイノルズ・ウッドコック
ビッキー・クリープス:アルマ
レスリー・マンビル:シリル
ブライアン・グリーソン:ロバート・ハーディ医師
カミーラ・ラザフォード:ジョアンナ

予告編

感想

PTAことポール・トーマス・アンダーソンの監督作で、名優ダニエル・デイ=ルイスの引退作となれば観ないわけにはいくまい!ということで、なんばパークスシネマで鑑賞してきました。最近のPTA作品の中では、一番わかりやすい映画でしたよ。

PTAとダニエルのタッグは「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」以来2度目ということで、あの作品の鬼気迫るダニエルが大好きな自分としては期待が高まりまくり。予告編を観る限り、今作ではあんなブチギレ演技を見せることはなさそうだけど、演技に定評のあるPTA作品だし、ダニエルの役作りはなにかが憑依してるレベルなので、今回も役者に関する心配する必要はゼロだろうと。

さて、実際に観てみると、案の定ダニエルの演じる神経質なオートクチュールの仕立て屋レイノルズは完璧。アルマ役のビッキー・クリープスも初めて見る女優だったけどすごく良いですね。個人的には、序盤のまともな恋愛シーンがすごく好きでした。ヒロインである演じるアルマとの出会いのシーンで、アルマを夕食に誘うのがすごくスマートで痺れる。あれは惚れるのも仕方ないなあと。アルマの返しもキュートで良い。この食いしん坊め! 中でも一番良かったのが、金持ち肥満おばさんのドレスの扱いにアルマが怒るシーンで、ドレス作りの仕事が最も大切なレイノルズにとって、あれが作中で唯一本気で嬉しかったことなんじゃないかしら。

問題は後半の展開で、急に愛憎入り混じる感じでドロドロしてきてホラーじみた展開になる。この辺はレイノルズかアルマのどちらに共感するかで感じ方が別れるところ。あと、ラストの展開はちょっと急でびっくりしました。これも新しい愛の形なんでしょうか。まあ、なんだかんだ幸せそうなので良しとしましょう。

評価

管理人の評価:★★★★(4.0/5.0)

演技良し、音楽良し、衣装良しで言うことなし。あとはストーリーの展開に乗れるかどうか。流石に綺麗なだけの恋愛映画になるはずもなく、ちょっと一筋縄ではいかない。

ただ、小難しいテーマがある映画ではないので、最近のPTAの中では一番わかりやすくておすすめです。「ザ・マスター」とか「インヒアレント・ヴァイス」でPTAを警戒してる人はぜひ。

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